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執筆者の写真yasaka

ひらがなの練習 促音や拗音

更新日:2023年5月25日

最近、ある幼稚園年中のお子さんにひらがなの読み書きを指導しています。およそ1年前まではことばの表出が難しかったのが、ABA(応用行動分析)を始めてから一気にことばが出始めたお子さんです。改めてABAの素晴らしさを感じます。

発音が不明瞭なところがあるものの、今は3語文程度でおしゃべりしてやりとりができます。発音が不明瞭である原因が音韻認識の弱さがあるのではないかと感じ、それをはっきりさせるために文字の指導をしています。文字を読めるようになったので、改めて音韻認識の弱さがあることが明確になりました。そのせいもあって発音が不明瞭だったのです。就学後に困ることがないように、早目に読み書きの指導しておくことが大切です。


ひらがなの読みの中で難しいものは、やはりつまる音「っ」(促音)やひねる音「ゃ・ゅ・ょ」(拗音)です。促音は「っ」の部分に一拍分の空間があり、拗音は2文字書いてあるのに発音すると一拍分だからです。音韻認識・空間認知が弱いと気付けません。

私は基本的にABAに従って指導しますが、場面に応じて特別支援教育士としての知識も活かします。例えばこのお子さんは、50音はABAだけで問題なくマスターできたものの、拗音や促音になるとなかなか進まなくなりました。そこで特別支援教育の方の指導も取りいれてやってみると、スムーズに進み始めました。例えば、手で拍を取らせて音を数えさせたり、見えない音を視覚化するために、写真のように文字を一音ごとに丸を囲んであげると、それがプロンプト(ABA用語で、簡単に言えば「ヒント」)となって学習がスムーズになり、すべて読めるようになったのです。

学校などにおいて、ただ何度も読ませて書かせる指導をする先生が多いですが、一体子どもが何につまずいているのかアセスメントもせずに行っても効果は薄いものとなります。私は英語が専門ですが、学校で生徒に宿題を出すときに、ただノートに英語をひたすら書き写す写経のようなことはさせたことがありません。私自身が学生の頃、何度も書いて覚えるようなことを一度もしたことがなく、一度見ればスペルは覚えていたし、それよりも音とスペルを結びつけることが大切だと何となく感じていました。生徒一人一人の認知の特性は異なりますし、つまずきのある生徒は何が原因なのかを探り、学習が進むようプロンプトしてあげることが大切だと思っています。


具体的に、詳しく、どのように促音や拗音を学習すれば良いのかを知りたい方は、こちらの記事も読んでください。これまでの経験や知識を活かして手作り教材を作っています。




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