top of page
執筆者の写真yasaka

気持ちの温度計

 子供が低学年の頃、作成した表です。いまだに部屋に貼っています。子供が学校から帰宅後何かイライラした様子の時に、理由などを尋ねてみてもうまく言葉で説明できず、それどころか自分がなぜイライラしているのかその理由すら曖昧な時もありました。自分のことがまだ客観的にわからないのです。理由がわかった時は、親としては心配なので学校の先生に確認しようかと思ってみたり、様子を見ようかと思ってみたり。子供の内面は見えないものなので、対処に悩みます。

 そこで、ソーシャルスキルトレーニングでもよく使われる『気持ちの温度計』を作成してみました。感情を視覚化・数値化して具体的に分かりやすくします。自分の気持ちの程度を自覚してもらうことは、いずれは他者の気持ちも推測して共感することへとつながります。

 さて、この『気持ちの温度計』を作った後は、子供も自分の気持ちの段階がわかりやすくなったので、「ママ、腹が立つけどレベル4くらいだから、“ま、いいか”で切り替えるよ。」などと言ってくれるようになり、学校にまで連絡する必要はないなとこちらも把握できるようになりました。レベル7で私が“学校の先生と相談”、レベル10は“警察または弁護士に相談”です。そして大切なのは、『どのレベルでもママに相談』です。嬉しいことも困ったことも基本的に親に報告するということ、そしてどんな時も絶対に守るよということを普段から伝えておくことは大切だと思います。

 幼い子供は感情の認知がまだうまくできないので、感情を表すボキャブラリーも乏しいです。「嬉しい」「悲しい」「腹が立つ」くらいしかありません。この表を用いる時に、「そのレベルなら“動揺”とか“心配”と言えばいいね」などレベルに応じて色々な感情語を教えていくといいと思います。また、レベルに応じて、以前「ストレスの対処法」で紹介した“深呼吸”や“魔法の言葉”など、も教えていけばいいでしょう。

 この表は主にネガティブな感情をターゲットとしていますが、ポジティブな感情でもやってみるといいと思います。

閲覧数:5,978回

Comments


Commenting has been turned off.
636377.jpg
bottom of page