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執筆者の写真yasaka

漢字を覚えられない子に勧めてください

 小学校では毎日のように漢字練習の宿題が出されます。ノートに何回も書いて練習するものですが、それでもなかなか形を覚えられない子どもがいます。読みの方はあまり問題がないのに、書きの方になるとなかなか形を想起できなくて書けないという場合は、LDの可能性があります。

 なぜ覚えられないのでしょう?詳しい検査をしないとわかりませんが、①視覚認知の弱さ(長短、大小、傾きなどの視覚情報を処理する力の弱さ)②視覚記憶の弱さ(図形などの形態や位置を記憶する力の弱さ)③不器用さなどが背景にあると考えられます。

 したがって、そういう弱さがある子どもに、漢字にかかわらず英語もですが何度も書いて覚えさせるという方法は効果がありません。しかも「とめ」や「はらい」など細かな芸術的なことを言われると、ますます子どもは書くことに抵抗感が増します。

 では、そういった子どもにはどんな方法があるのか、一つご紹介します。「見て覚えなさい」では意味がないので、音声言語を使用して「聴覚的記憶」を活用するのです。例えば、「朝」という漢字だったら、“「十日」たち「十月」の「朝」が来た” と唱えながら覚えるのです。

そして、この呪文のように唱える方法で、小学校漢字全ての書き方が覚えられるカードがあります。それは、小学全漢字覚えるカード1026(学研)です。値段は1800円と少し高めですが、6年間分と考えると安いものだと思います。ご家庭向けに良いと思います。

 リングがついているので覚えていない漢字カードだけを切り離して、オリジナルの暗記カードにすることができます。

 実はこの本は一度絶版されていたのを、日本LD学会の特別支援教育士の先生方からの要望で復活したと聞いています。

 発達障害の有無にかかわらず、誰にとっても非常に良い教材だと思います。小学校の国語の授業では漢字ドリルを一斉に学習する際、ただ筆順だけを確認して書かせるということが多いです。こういう工夫を取り入れてもらえると少しは楽しくなるのにと思います。家庭の教育力次第で子供の力は伸びます。ぜひご活用ください。


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